賢の金文

今回は「賢」です。
意味は「多才なり」あるいは「多財なり」です。
以下、少し長くなりますが、大変興味深い内容ですので、白川静先生の『字統』より引用します。
初文は、

です。
「臣と又とに従う。臣は目の形。目に又(手の形)を加えて、その眼睛を破ることをいう。」
「その字形が眼睛を破る形にかかれているのは、もと神への犠牲として捧げられるものであることを意味していよう。臣も神に捧げられたものであった。」
「わが国にも一つ目小僧の話があり、鍛冶の神は天目一箇神(アメノメヒトツノカミ)」である。」
「ケンが賢の初文であるのは、この階層のものに、神瞽(シンコ)として神明のことに通じ、賢者とされるものがあったからであろう。」
また「多才であることは、神につかえる重要な条件であった」とあります。
「賢の起源は、社稷の常隷といわれる巫祝の多才なるもの、すなわち神意にかなうものであり、また聖とは、聡にして神の声を聞きうるものであった。聖賢はもと巫祝の、神によくつかえるものから出ており、いわゆる神人である。」
(徒波ヘドラ)